コラム

社長の勘違い 『売上高経常利益率が10%無いと社長失格』②     茨城 つくば土浦 税理士 武石光弘

損益分岐点比率を見る

 私は 中小企業は業種によって異なる『売上高経常利益率』で経営の状態を見るのではなく、業種によって変わらない『損益分岐点比率』を見るべきである と考えてます。

損益分岐点比率は80%以下を目指すべきです。言い換えると 経営安全率20%を目指す という事になります。

損益分岐点率が100%なら、粗利益100に対して固定費は100かかっている事となります。経常利益は出ません。

 

経営安全率を見る

 経営安全率は、経常利益÷粗利益 で計算します。20%以上を目指します。

 粗利益から固定費を引いたものが経常利益ですので、

損益分岐点比率=1-経営安全率 となります。損益分岐点比率80%以下を目指す という事は、経営安全率20%以上を目指すこととなります。

 

 製造業の場合は、粗利益率50%、経営安全率20%。 掛けると10%です。稲盛和夫さん言う売上高経常益率が10%となります。

 

 私は、粗利益の20%の経常利益を出しましょう とお客様に提案しています。

 

 私はこの時 利益額は あくまで『金額』で見るように言ってます。いくら率が良くても、稼ぎたい金額が稼げなければ目標は達成したとは言えません。

 

売上高経常利益率5%は、良いの?悪いの??

お客様からこのように聞かれたら どのように回答するでしょうか?

 私の答は『業種によって粗利益は異なります。なので、売上高経常利益率も変わります。損益分岐点比率が80%ならばいい会社ですよ。』と答えます。

 上記の前提で『うちは売上高経常利益率 ○%を目指しましょう』と提案をします。

 

 売上高経常利益率は業種業態によって変わるのです。10%が基準で環ありません。

むしろ損益分岐点80%以下をを基準に考えるべきです。

 

 茨城 つくば土浦 税理士 武石光弘